エンジンの記号と一覧
FG4A、GA30、G7、GR8。車ごとのエンジンを並べる

FG4Aの読み方(公式の説明)
ヘリテージコレクションのプリンスセダンの解説によると、FG4Aは次のとおりです[1]。
| 文字 | 意味 |
|---|---|
| F | 富士精密工業 |
| G | ガソリン |
| 4 | 4気筒 |
| A | 富士精密が最初に開発したエンジン |
車ごとのエンジン
| 記号 | 形式 | 排気量 | 最高出力 | 載っていた車 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| FG4A | 直列4気筒OHV | 1,484cc | 33kW(45PS) | プリンスセダン | [1] |
| GA30 | 直列4気筒OHV | 1,484cc | 44kW(60PS) | 初代スカイライン | [2] |
| GA4 | 直列4気筒OHV | 1,484cc | 51kW(70PS) | スカイウェイ | [3] |
| GB4 | 直列4気筒OHV | 1,862cc(歴史の文は1900cc) | 69kW(94PS) | スカイラインスポーツ(1960年式) | [4] |
| E1 | 直列4気筒OHV | 1,189cc(諸元欄) | 40.4kW(55PS) | スカイラインスポーツ(1963年式) | [5] |
| G7 | 直列6気筒OHC | 1,988cc | 105PS(1967年)/諸元欄142PS(1964年) | グロリア スーパー6 | [6][7] |
| GR7B | 直列6気筒OHC | 1,988cc | 110kW(150PS) | スカイラインGT(レース用) | [8] |
| GR8 | 直列6気筒4バルブDOHC | 1,996cc | 147kW(200PS)以上/後に162kW(220PS)以上 | R380/R380-II | [9][10] |
回転数とトルクも並べる
出力の数字は、どの回転数で出るかとセットで読むと違いが分かります。解説に書かれた最高出力・最大トルクと、それぞれの回転数は次のとおりです。
| 記号(車) | 最高出力/回転数 | 最大トルク/回転数 | 出典 |
|---|---|---|---|
| FG4A(プリンスセダン) | 33kW(45PS)/4,000rpm | 105N・m(10.75kgm)/3,200rpm | [1] |
| GA30(初代スカイライン) | 44kW(60PS)/4,400rpm | 105N・m(10.75kgm)/3,200rpm | [2] |
| GA4(スカイウェイ) | 51kW(70PS)/4,800rpm | 113N・m(11.5kgm)/3,600rpm | [3] |
| GB4(スカイラインスポーツ) | 69kW(94PS)/4,800rpm | 153N・m(15.6kgm)/3,600rpm | [4] |
| E1(スカイラインスポーツ 1963年式) | 40.4kW(55PS)/4,800rpm | 87N・m(8.8kgf・m)/3,600rpm | [5] |
| G7(グロリア 1964年の競技車) | 104kW(142PS)/6,800rpm | 165N・m(16.8kgm)/4,400rpm | [6] |
| G7(グロリア 1967年) | 77kW(105PS)/5,200rpm | 167N・m(16.0kgm)/3,600rpm | [7] |
| GR7B(スカイラインGT) | 110kW(150PS)/6,800rpm | 176N・m(18.0kgf・m)/4,800rpm | [8] |
| GR8(R380A-I 1966年) | 147kW(200PS)以上/8,400rpm | 172N・m(17.5kgfm)以上/6,400rpm | [9] |
| GR8(R380A-II 1967年) | 162kW(220PS)以上/8,400rpm | 196N・m(20.0kgm)以上/7,200rpm | [10] |
最高出力が出る回転数は、4気筒が4,000〜4,800rpm、G7とGR7Bが5,200〜6,800rpm、GR8が8,400rpmです。排気量はほぼ同じ約2リッターでも、G7からGR8では出力の出る回転数が1,600rpm以上高くなっています。なお、グロリアの1967年の解説は出力を「77W」と書いていますが、105PSと並んでおり単位の誤記かもしれません。確かめていないため、表ではkWにしました。
R380のGR8は型ごとに違う
GR8は、R380の型が進むにつれて出力と燃料の送り方が変わっています。ショートストーリーの表では、排気量は1,996ccで、ボア82mm×ストローク63mmです。これは全部の型で共通です[11]。
| 型(使われた場面) | 最高出力 | 燃料の送り方 |
|---|---|---|
| R380-I(1965年の最初の谷田部) | 200PS/8,000rpm | ウェバー 42 DCOE |
| R380A-I(1966年の第3回日本GP) | 200PS超/8,000rpm | ウェバー 42 DCOE |
| R380A-II(1967年の第4回日本GP) | 220PS/8,500rpm | ウェバー 45 DCOE |
| R380A-III(1968年) | 245PS/8,400rpm | ルーカス燃料噴射 |
| R380A-III(改)(1969年のオーストラリア) | 250PS/8,400rpm | ルーカス燃料噴射 |
この表とヘリテージコレクションの解説では、回転数が違います。R380A-Iは表が8,000rpm、解説が8,400rpm、R380A-IIは表が8,500rpm、解説が8,400rpmです[11][9][10]。計測や書き方の違いかもしれませんが、資料に理由はないので、どちらかには決めません。日本グランプリのショートストーリーは、1969年のR382のGRX-3型エンジンが最高出力700PSだったと書いています[12]。
この一覧から読み取れること
1.5リッター級から2リッター級へ
1950年代のエンジンは、すべて1,484ccの4気筒でした。FG4A、GA30、GA4は、同じ排気量のまま出力が45PS、60PS、70PSと上がっています。1960年代に入ると、グロリアのG7(1,988cc)が6気筒になり、スカイラインGTにも載りました。
OHVからDOHCへ
形式の欄を見ると、4気筒はOHV、G7と改修型のGR7BはOHC、最後のGR8は4バルブDOHCです。バルブを動かす仕組みが、年を追って高度になっています。日産の年表は、1969年2月のスカイライン2000GT-R(C10型)について、量産車としての4バルブDOHC機構を採用した世界初の例、と書きます(プリンス時代のあとの車です)[13]。
G7とGR8、GR7B
R380の解説は、GR8がG7型OHCをベースに新しく設計したエンジンだと書きます[9]。スカイラインGTのGR7Bは、G7型をレース用に改修したものです[8]。名前の中に「G7」「GR」が含まれていますが、「R」がレース(Racing)を意味するかどうかは、資料に書かれていないので確かめられません。
よくある質問
GR8の「GR」は、レース用という意味ですか。
グロリアとスカイラインGTのエンジンは同じものですか。
日本で初めて100PSを超えたエンジンはどれですか。
出典
- 日産ヘリテージコレクション プリンスセダン(AISH-2)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション プリンス スカイライン デラックス(ALSID-1)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション プリンス スカイウェイ(ALVG-2)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション プリンス スカイラインスポーツ(BLRA-3)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション プリンス スカイラインスポーツ クーペ(1963年・No.302)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション プリンス グロリア スーパー6(1964年・S41D)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション プリンス グロリア スーパー6(1967年・S41D)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション プリンス スカイラインGT(S54)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション プリンス R380(A-I型)(英語版)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション ニッサンR380(A-II型)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション ショートストーリー R380の国際速度記録(英語版)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション ショートストーリー 日本グランプリの歴史(英語版)(2026年11月7日に確認)
- 日産 企業情報 ヘリテージ 1960年代(2026年11月7日に確認)